ふと見上げた空に
ぼんやりとした明かり。

じーっと見つめていたら
段々実態を帯びてきた。

「月だ。」

厚い雲の中から
何とか出ようとして
一生懸命明るく主張しようとする
三日月…

月は嫌いだ。
あの人が好きなものだから。
月を見ると
あの人を思い出してしまうから。
「雲の中から出てこないで」
一生懸命出てこようとしている月に
そう、願って
背を向けて歩き続けた。

ふと振り返ると
切れた雲間から
明るい月がくっきりと出ていた。

思い出して

寂しくなったり
悲しくなったり。

でも、綺麗で見とれていた。

思い出すのは、あのひとのことだけ。

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